謡・仕舞のお稽古

(うたい)

謡(現代の場合の楽曲、声楽曲。歌。)を習得することができます。

まず、演目の理解を深めるために、詳しく解説いたします。

ご経験によって、分かりやすい曲から、誰もが挑みがいのある難解な曲まで
習得される段階によって、取り組むことができる演目は異なります。

[受講方法]
謡い方の見本をお示ししたものに合わせて、丁寧に一節(言い方が不明)ずつ
発声、発音、抑揚(、拍子)を習得していく口承中心の方法です。

和紙の装丁、レイアウトも昔ながらで、毛筆の書式の「謡本」
(現代の楽曲の場合の主旋律の楽譜と歌詞・せりふ)を見ながら
お稽古します。

はじめは、謡の言葉だけを覚えるための助けになりますし
段階を経ていくうちに、抑揚(、拍子)についても
読み取ることができるようになります。

現代音楽のドレミファソラシドとは異なり、日本古来の独特の音階です。
私の手本に合わせて、謡っていただくうちに
生徒さんご自身で聞こえたことを、そのまま表現できるようになっていく過程も
楽しむことができます。

上達された成果を発表できる場もございまして、普段は、別の教室で
練習されている、複数の生徒さんと一緒に謡っていただくことができます。

能の場合、現代音楽の合唱のように、複数のメンバーで歌うときに
別々の音階で謡うことはありません。

同じ音階を皆様が一緒に歌う謡は、お一人お一人の習得の成果を
実感できる機会であると同時に、現代音楽のユニゾンと同じように
その場、その時限りの協調を楽しむこともできるようになります。

普段のお稽古では、私と同じようにはできなくて気後れするようなことがあっても
お一人お一人の習得の成果をは発表される場で、一緒に謡われる方と

・正しく美しい姿勢で、しっかり呼吸しておなかから発声すること
・聴衆の皆様に伝わるように発声すること
・周りの方々と協調しながら、ご自身の声がかき消されないように謡うこと

このようなことの課題をさらに実感できたり、楽しむことができるでしょう。

お稽古は、元々はお教えする者も、習われる方も正座をして行う方式でしたが
生徒の皆様には椅子をご用意していますので、正座になれない方でも
安心して参加していただけます。

檜の能舞台(稽古舞台)の手前の畳の空間で行います。

[このような皆様におすすめ]
習い始めるまで、能はほとんどご覧になったことがない方でも

・現代音楽での絶対音感を身に付けていらっしゃる方
・ご出身の地元の言葉だけではなく、標準語をお話になる方
・日本語以外にも、他の言語をお話になるのが得意な方

もともと、特に、このような能力に長けていらっしゃる皆様は
想像以上に、難しくはなく、習得する過程も楽しむことができると
おっしゃる生徒さんがいらっしゃいます。

また、エンターテインメントを楽しむ習慣は特にお持ちではなく
普段、大勢の前でお話しすることがないけれども
人々に伝わるようにおなかから声を出して話せるようになりたいと

現代音楽の声楽、現代演劇の習得を目指されている方で
伝統芸能やその独特のメソッドも、新たに取り組んでみたい方も
大歓迎です。

仕舞 (しまい)

仕舞(現代の場合のダンス。謡に合わせて行う舞踊。)を習得することができます。

謡と同じように、ご経験によって、分かりやすい曲から
誰もが挑みがいのある難解な曲まで、習得される段階によって
取り組むことができる演目は異なります。
[受講方法]

まず、演目の理解を深めるために、詳しく解説いたします。

舞い方の見本をお示ししたものに合わせて、丁寧に一節ずつ
謡に合わせて、動作を習得していく口承の方法です。

基本的には、同じ演目の謡を習得されて、拍子を理解し、
身に付けた上で、動作も身に付けていくことが主な手順です。

まずは、構え(立ち)方、歩き方から始まります。
基本の姿勢と、カラダの基本的な動かし方です。

仕舞は、謡と同様、様式(方法)が決まっていますので
ごく簡単に説明すれば、目で見て理解して覚えたことを
その通りにできるようになることが習得することではありますが

能独特の表現のために、他の伝統芸能、現代の歌舞劇、
現代のダンスにあっても、能では一切行われない動作を知ることや
聴衆の方により一層伝わるような表現方法を身に付けていくことが
正に、上達の過程で、結果的に、ご自身が楽しみながら、
他の方も楽しんで観ていただく形になることにつながります。

檜の能舞台(稽古舞台)で行います。

もちろん、洋装(日頃着られている洋服)で結構ですが
舞台に上がるために、靴下だけは必ず持参して、あるいは、
お召しになってお越しください。

[このような皆様におすすめ]

能に親しまれて、

・他の伝統芸能をすでに習得されている皆様
・現代の歌舞劇を習得されている皆様
・現代のダンスを習得されている皆様
・また、それらを愛好されている皆様

・どなた様かが踊るのを見て、すぐに、覚えて模倣することができる方
・リズム感がよく、音楽・リズムに合わせて体を動かすのが得意な方
・日常的に、体をきびきびと動かされている方、また、そうされたい方

このような皆様は、もちろん、

普段は、能はほとんどご覧になったことがない方でも
仕舞を身に付けることと通じて

・美しい所作を身に付けて、品の良い行動をする
・人前で堂々と振る舞う姿勢・動作を身に付ける
・人前に立つ度胸を付ける

ことができます。

既に、このようなことを十分に習得されている皆様も
新たなメソッドをお試しになることで、本業への良い刺激と
していただけるかもしれません。

多くの皆様のご参加を、お待ち申し上げます。